パリ・マラソン完走!

メダルとユニフォーム。

昨日は旅の疲れで、詳しく日記を書けなかったので今書こうと思ってパソコンの前に座ってる。もう知ってる人もいるけど、実はフランス、パリでマラソン(42.195km)を走ってきました。結果から先に言うと無事に完走する事ができました。タイムは4時間51分24秒。順位は35000人中、26157位。いやいや、これが実際は完走できたものの、かなり辛かったわあ。マラソンは初挑戦だったのもあるんだけど、俺の場合はマラソンをほぼ本職とするランナーや毎回、マラソンに参加してる人達がタイムや走る速さと戦ったり、自己新記録に挑戦するのとは違って、本当に距離との戦いだったって感じがする。パリ・マラソン、本番を走るまで42.195kmを走りぬいた事がなかったし、このマラソンの制限時間は5時間40分ってのもあったから、制限時間内に走り終える事ができるのか、ちょっと不安だったんだよね。凱旋門、シャンゼリーゼ通りから走り始めるんだけど、実際にはスターティング・ポイントからはランナーたちの長い行列ができてて、走り始めるまで20分から30分弱かかる。俺はYouth hostelで同じ部屋に泊まってたデンマーク人の男の子2人と一緒に朝、凱旋門まで地下鉄で向かったんだけど、同じHostelではイングランドから来た人やウェールズから来た人たちにも会ったし、スタート前の行列のなかには日本の旗を帽子に挿してる日本人のランナー、ブラジルのサッカーのユニフォーム来たブラジル人ランナーやレース中、沿道でほっぺにドイツのフラッグをペイントして応援してる人、世界各地、いろんな国からこのパリでのマラソンに参加していた。マラソン当日は自分自身、本当に体調も良くて、天気にも恵まれた。前日に誘惑に負けて、ビールを飲んでしまったんだけどね。スタートの合図から、前方の人達が走り始め、後方の人達はスターティング・ラインまで歩いていく。その歩きの途中でデンマーク人達とまた、完走してホステルで会う事を約束して、別れて、そしてスターティングラインから走りだした。最初はマラソンの本に書いてあった通り、周りの人たちに惑わされずに自分のペースで走る事を心がけて走り始めた。息が切れたり、苦しくなる事もなく、10km、20km地点を通過し、自分がどんどん速くなって、ほかのランナー達を抜かしている事が気持ちよくて、そのペースを持続して、30km地点に到達。この30km地点を通過してから、「マラソンはそんなに甘くないなあ。」って気付かされたね。走ってるうちにちゃんとしたマラソン、ランニング用のシューズを履いていなかったから(ちなみに靴はナイキのエア・マックス、これが重いんだ)、足の裏とひざの皿の内側が痛くなるし、足に力が入らなくなるんだよね。この痛みと疲れを解消するために途中沿道で止まって、ストレッチした。ここからだね、集中力が切れたのは。「用を足す以外は止まっちゃいけない」って気持ちが途切れて、歩いて、少し走って、また歩いての繰り返し。30km以降の約12kmが限りなく長いように思えてきて、精神的にも辛かったなあ。30km地点から、いろんな人に抜かれたよ。「俺、なんでこんな人たちに抜かれてるんだろう?、俺のほうが全然、若いのに。」って思いながら、彼らの背中がどんどん遠くなるのを追いかけることもできずにいたなあ。レースが終わった今でも、最初の30kmよりそのあとのゴールまでの距離のほうが長く感じる。実際に30km地点でのタイムは3時間4分51秒。順位は21685位だったし。35km地点ではエネルギーが必要だと思って、途中で水はもちろん、オレンジやバナナ、角砂糖、乾燥したプルーン、塩っぽいハムとか、いろんなものがエネルギー補給のために出されてるいるんだけど、それを後先考えずにバクバク食べてしまったんだよね。それが致命傷になり、走るとお腹が痛くなって、歩くか、超遅いペースで走るか、どっちかになってしまったんだ。仕舞いには冗談っぽく出されてる、ワインのカップも受け取ってしまった(笑)。それは少し口にして、捨てたんだけどね。そして苦しみながらも何とか完走!ゴール地点には多くの人たちが応援してくれていて、なぜか、最後の200mくらいはゴールに向かって走った。レース中も意外と沿道で応援してる一般の人たちも多かったし、何よりところどころでトランペットやいろんな楽器を演奏してるグループがいて、ランナーを盛り上げてるのがよかったなあ。沿道の人たちの「オレ、オレ、オレー!」ってのにも勇気付けられた。歩いてると何か、フランス語で応援されて、それがなんとなく伝わるんだよね。「あと少しだから、頑張れ!」みたいな事を言っていたんだろうなあ。でもこの沿道の人たちの声援って力になるものだよ。それが例え、特定の人に発せられているものではなくてもね。あとは一緒に走ってる人達が大勢いるのは力強い。あのコースを一人で沿道ではだれもいない状態ではもしかして完走できなかったかもしれないしね。ゴールして思った事はたくさんあるよ。もうちょっと自分をコントロールできてたら、もっと早く、そして気持ちよく完走できたんじゃないかってとも思うけど、やっぱりいろんな国籍の人たち、大勢の人たちが同じゴールに向かって、走るって良いものだなあって感じたね。本当に参加してよかった。もし、機会があったら、マラソン挑戦してみてくださいな。途中で給水ボトルを沿道に捨てるときが一番気持ちいいよ。自分がランナーだと酔いしれる瞬間だな。次は目指せ!ベルリンだ。今は全く、トレーニングする気ないけどね。